日本画の定着剤といえば、膠です。
定着剤の呼称でいえば、「日本画」ではなく「膠画」になるかと思います。(油絵具は油が定着剤、アクリル絵具はアクリル樹脂が定着剤)
膠は動物の骨や皮や腱を煮詰めて抽出したゼラチンのような物質です。(保存のために乾燥してあります。)どんな動物から抽出したか、乾燥させて形状などで膠の種類が変わります。
私は「飛鳥」を使用しています。もともと「三千本膠」を使用していましたが、生産終了となり、その後続品?となる「飛鳥」を使用するようになりました。
こんな棒状です。
それを手拭いに包んでおります。折れる際に指に当たり痛い時があります。何かに包んで折ること怪我はしません。
飛鳥一本に対して、鹿膠を2つ入れています。鹿膠には防腐剤が入ってるので、膠が腐りにくくなります。これは三千本の時からこのブレンドにしていましたが、飛鳥に代わってからは一切腐らなくなりました。多分、飛鳥にはもともと防腐剤が入っているようです。
あとはこの容器で、膠が浸かるくらい水を入れて、冷蔵庫に入れてふやかします。気温が暑いと膠が水に溶けていってしまうので、冷蔵庫に入れます。
膠をふやかすことで、この後湯煎するとすぐに溶けます。
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